本協議会は、全国の各自治体が設置し運営する鉱工業系の公設試験研究機関(公設試)により構成され、機関相互の協力によって公設試の使命達成に寄与することを目的としています。昭和25年に公立試験研究機関連絡協議会として発足し、本年で96回目を迎えます。
これもひとえにご利用いただく企業の方々をはじめ、国や各自治体、関係機関、並びに会員関係各位の皆様方のご支援、ご協力の賜物と心より感謝申し上げます。 さて新型コロナ対策の制限緩和がようやく始まり、経済の本格的な回復が期待されています。しかし一方で、世界情勢は混乱を極めています。米中対立やウクライナ戦争による、半導体供給網再編や経済安全保障などの地政学的リスクが懸念され、経済産業の環境は急速に変化しています。また、ここ数年の技術の発展も目覚ましく、ChatGPTや量子コンピューターの出現など、一昔前では予想もできなかった技術が実現しつつあります。そして、地球温暖化への対応は待ったなしの状況にあります。 このように社会が大きく変容する中、日本経済の持続的な成長に向けて、産業構造の転換を見据えた付加価値の高い製品やニーズを捉えた独自のサービスを、短期間で市場に投入していくイノベーションが強く求められています。そしてこれを多面的に後押しすることが、公設試の果たす役割としてますます重要になると考えています。そのためには、公設試だけでなく、大学や国立研究開発法人との連携も視野に入れた支援体制も必要と思われます。 本協議会としては、中小企業の皆様への支援体制を一層強化する所存ですので、皆様方のご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます。 令和5年4月 公立鉱工業試験研究機関長協議会
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